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各年の総括

2016年の総括

 今年、劇場で観た芝居は以下の通り。( )内は演出家。

1.  劇団カクシンハン公演『ジュリアス・シーザー』(木村龍之介)
2.   さいたまネクストシアター✖️ゴールドシアター『リチャード二世』(蜷川幸雄)
3.  マームとジプシー『夜 三部作』(藤田貴大)
4.  テアトル・ド・アナール公演『従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインが・・・(以下略)』(谷賢一)
5. 『家庭内失踪』(岩松了)
6. 『焼肉ドラゴン』(鄭義信)
7. 『イニシュマン島のビリー』(森新太郎)
8. 『アルカディア』(栗山民也)
9.  劇団民藝『二人だけの芝居 クレアとフェリース』
10.  ハイバイ『おとこたち』
11. 『アルカディア』(栗山民也)
12. 『カクシンハン版リチャード三世』(木村龍之介)
13. 『八月の家族たち』(ケラリーノ・サンドロヴィッチ)
14. 劇団イキウメ公演『太陽』(前川知大)
15. KAKUSHINHAN POCKET HISTORY『ヘンリー六世 三部作』(木村龍之介)
16. 『コペンハーゲン』(小川絵梨子)
17. 『あわれ彼女は娼婦』(栗山民也)
18. 劇団AUN公演『桜散ラズ・・・』(市村直孝)
19. 『あわれ彼女は娼婦』(栗山民也)
20. 『887』(ロベール・ルパージュ)
21. 『エリザベート』(小池修一郎)
22. 『ジャージー・ボーイズ』(藤田俊太郎)
23. 子供のためのシェイクスピアカンパニー『オセロー』(山崎清介)
24. 『レディエント・バーミン』(白井晃)
25. 『ラヴ・レターズ』(青井陽治)
26. カクシンハン『じゃじゃ馬ならし』(木村龍之介)
27. 『王家の紋章』(荻田浩一)
28. 葛河思潮社『浮標』(長塚圭史)
29. 加藤健一事務所『ハリウッドでシェイクスピアを』(鵜山仁)
30. 劇団アマヤドリ公演『月の剥がれる』(広田淳一)
31. 『あの大鴉、さえも』(小野寺修二)
32. 『遠野物語 奇ッ怪 其ノ三』(前川知大)
33. 『ヘンリー四世 第一部』(鵜山仁)
34. 『ヘンリー四世 第二部』(鵜山仁)
35. 『ヘンリー四世 第二部』(鵜山仁)
36. ハイバイ『ワレワレのモロモロ東京編』(岩井秀人)

 結局こんなに観ているのか、と数えてみて今、唖然としているマダム。しかし、見応え充分な1年だったわー。ホントに楽しかった。
 今年はシェイクスピア没後400年ということで、いろいろな公演があったのだけれど、マダムとしては、この記念の年に、カクシンハンという劇団を発見したことと、新国立でシリーズ化した歴史劇『ヘンリー四世』の一挙上演が、まず大収穫だった。浦井健治の演技の稲妻も久々に浴びたしね。
 そして今年は大劇場よりも小さな劇場にこだわってみようと思っていたのだけれど、これが大成功。ぶっちぎりで1位なのは、イキウメの『太陽』。これほどの完成度の芝居は、ほかになかったわ。次点はハイバイの『おとこたち』。場違いのスタオベをしてしまったくらいだったっけ。この二つの劇団は、これからもずっと追っていくわ。
 それとここで挙げておかねばならないのは谷賢一作・演出の『ウィトゲンシュタイン・・・』すでに古典の仲間入りをさせてもいいくらいの出色の出来栄えだったの。もいちど観たい。再演をつよ〜く望むよ!
 ミュージカル部門でも、大収穫。成河の加わった『エリザベート』の完成度は本場に匹敵するくらいだったし、『ジャージーボーイズ』で中川晃教の歌の稲妻を浴びることができて、幸せだった〜。
 そして今年、蜷川御大とのお別れがあった。もう御大の演出するシェイクスピア作品にも会えない。だけど、そのあとを吉田鋼太郎が引き継いでくれることになって、来年以降の大きな楽しみができたの。マダムとしては、引き続き、シェイクスピア押しでやっていこうと思ってる。
 
 みなさま、一年間、ありがとうございました。
 来年もまた、良い芝居に出会えますように。そして、みんなの穏やかな暮らしが壊されませんように。

2015年の総括

 今年観た芝居は次の通り。( )内は演出家。

 
1   さい芸 『ハムレット』(蜷川幸雄)
2    『ボンベイ・ドリームス』(荻田浩一)
3    『ユイット』(小林香)
4    『The River』(青木豪)
5   加藤健一事務所 『ペリクリーズ』(鵜山仁)
6    『三人姉妹』(ケラリーノ・サンドロヴィッチ)
7    『十二夜』(ジョン・ケアード)
8    『死と乙女』(谷賢一)
9    『正しい教室』(蓬莱竜太)
10  さい芸『リチャード二世』(蜷川幸雄)
11デス・ノート』(栗山民也)
12   加藤健一事務所 『バカのカベ フランス風』(鵜山仁)
13 イキウメ 『聖地X』(前田知大)
14  『東海道四谷怪談』(森新太郎)
15 劇団AUN 『黒鉄さんの方位磁針』(市村直孝)
16 マームとジプシー 『cocoon』(藤田貴大)
17  子供のためのシェイクスピアカンパニー『ロミオとジュリエット』(山崎清介)
18  『トロイラスとクレシダ』(鵜山仁)
19  『エリザベート』(小池修一郎)
20  『RED』(小川絵梨子)
21  イキウメ『語る室』(前田知大)
22  さい芸『ヴェローナの二紳士』(蜷川幸雄)
23  『パッション』(宮田慶子)
24 『再びこの地を踏まず』(西川信廣)
25  『スポケーンの左手』(小川絵梨子)
26  『熱海殺人事件』(いのうえひでのり)
27  『バグダッド動物園のベンガルタイガー』(中津留章仁)
28  『悲しみを聴く石』(上村聡史)
29  『漂流劇ひょっこりひょうたん島』(串田和美)
30  『ツインズ』(長塚圭史)
 
 9月にロンドンで観た4本に関しては総括には入れてない。
  『ハムレット』と『トロイラスとクレシダ』は2回ずつ観ているので、マダムが日本で劇場に行ったのは32回ということになる。なんということ! メチャクチャ増えたわ・・・。
 なんで増えたかっていうと、昨年が豊作すぎて、期待が大きくなり、財布の紐を緩めてしまった、ってことなんだと思う。で、結果は、そのわりに大ヒットがなかったのよ。その要因としては、何と言っても期待の星、浦井健治の出演作に大ヒットがなかったこと。彼の名前が売れ過ぎてしまって、主役ばかり来るようになったせいかしら。主役が面白い役とは限らないじゃない? 
  それに、とにかくミュージカルが不作。『ボンベイドリームス』には正直呆れたね。来年はミュージカルを減らそうと思ってる。やっぱりマダムは日本のミュージカル、苦手かも。
 いっぽうで、マダムが期待してた森新太郎や上村聡史や、ハイバイの岩井秀人の作品が遠方で行けなかったりしたのが残念。引き続き、来年も彼らには注目したいと思ってるの。
 そんなわけで今年のミュージカル部門のイチオシは言わずもがなの『エリザベート』。花總まりが素晴らしかった。
 そしてストプレ部門イチオシは断トツで、さい芸のネクストシアターによる『リチャード二世』。これは演出と役者のエネルギーが、化学変化を起こした瞬間だったわ。立ち会えてよかった。
 それと個人的には、風間杜夫と平田満の『熱海殺人事件』を観られたことが幸せでした。自分の中でずっとわだかまっていたものが解けていくのを感じられて。
 こうして今年のラインナップをしみじみ眺めてみると、やっぱりシェイクスピアってどの演出家のものも、一定の水準で面白いものが出来てるな、と再確認。来年も、シェイクスピア&小劇場には注目していきたいわ。
 
 ということで、皆さま、今年1年、ありがとうございました。
 来年も平和で、憂いなく芝居を楽しめる年でありますように。

2014年の総括

 2014年は、あとから振り返ってもきっと、最も記憶に残る年となると思うわ。今年観た芝居は次の通り。( )内は演出家。

1.  『冬眠する熊に添い寝してごらん』(蜷川幸雄)
2.  ミュージカル『シャーロック・ホームズ〜アンダーソン家の秘密』(板垣恭一)
3.  『尺には尺を』(鵜山仁)
4.  『アルトナの幽閉者』(上村聡史)
5.  ミュージカル『ダディ・ロング・レッグズ』(ジョン・ケアード)
6.  『ハルナガニ』(内藤裕敬)
7.  『酒と涙とジキルとハイド』(三谷幸喜)
8.  『わたしを離さないで』(蜷川幸雄)
9.  風間杜夫ひとり芝居『正義の味方』(水谷龍二)
10. ミュージカル『レディ・ベス』(小池修一郎)
11. 『ビッグ・フェラー』(森新太郎)
12. 『抜け目のない未亡人』(三谷幸喜)
13. 劇団ハイバイ公演『おとこたち』(岩井秀人)
14. 『ボビー・フィッシャーはパサデナに住んでいる』(上村聡史)
15. ミュージカル『タイトル・オブ・ショウ』(福田雄一)
16. 劇団AUN公演『有馬の家のじごろう』(市村直孝)
17. 『KOKI MITANI'S ショーガール』(三谷幸喜)
18. 『ヒストリーボーイズ』(小川絵莉子)
19. 『火のようにさみしい姉がいて』(蜷川幸雄)
20. ミュージカル『アルジャーノンに花束を』(荻田浩一)
21. 『炎 アンサンディ』(上村聡史)
22. 『ジュリアス・シーザー』(蜷川幸雄)
23. イキウメ『新しい祝日』(前田知大)
24. ミュージカル『モーツァルト!』(小池修一郎)
25. 『星ノ数ホド』(小川絵莉子)
26. 『海をゆく者』(栗山民也)
 
 
 百花繚乱の年だったわ。ブログ書き始めて以来、最高の収穫を得た年。なんという幸せ。このラインナップを見て、しみじみ溜息よ。だって、ほとんど駄作ってものがなく、どれも楽しませてくれたものばかり。
 画期的なことは、このマダムが6本もミュージカルを観てしまったことよ。なんてことだ。恐るべしStarS! 井上芳雄の戦略にのせられ、こんなに散財することに・・・。
 というわけで、今年のヴァイオラ賞は(って、いつから賞になったの?)、ストレートプレイ部門とミュージカル部門に分けることにしたの。
 マダムの今年イチオシのストレートプレイは、もの凄く悩んだ結果、『ビッグ・フェラー』に決定しました! 次点は『有馬の家のじごろう』と『アルトナの幽閉者』の2本。(ああ、『炎 アンサンディ』もほぼ同点なんですう)
 そして新設されたミュージカル部門イチオシは、ダントツで『アルジャーノンに花束を』。次点は『シャーロック・ホームズ〜アンダーソン家の秘密』『ダディ・ロング・レッグズ』の2本ね。
 
 今年を語るとしたら、とにかく浦井健治の活躍が凄かった。言うまでもなく。でもね、彼がどんなにいい演技をしたって、それだけではいい芝居にはならないの。共演者が皆すばらしく、ホンがよく、演出がよく、1本の芝居として非のうちどころ無く、高みに登り詰めていた『ビッグ・フェラー』がやはり、イチオシね。
 ミュージカルはマダムの専門分野ではないので、語ることはあまりないの。ただただ、好みで決めました。『アルジャーノンに花束を』には本当に打ちのめされたので。
 
 この収穫を得て、もう来年が楽しみでしょうがないの。上村聡史、森新太郎という若い演出家についてってみようと思ってるし、ハイバイやイキウメ、それから来年もAUNに新作を提供するという市村直孝にも期待してるし。もちろん、浦井健治と井上芳雄の活躍も、ひきつづき見守っていくし。
 これでもっと面白いシェイクスピアが観られたら、言うことなしなんだけど? わが吉田鋼太郎が全国区の役者になったことをもちろん喜んでいるマダムだけど、彼の演出作品が観られないのが、忸怩たる思いよ。
 
 皆様、当ブログに今年もおつきあいくださいまして、ありがとうございました。
 来年、すでにマダムは10本の観劇の予定が決まっております。きっと、皆様と同じ演目があるはず。劇場で、お会いする機会も持てたらな〜なんてことも考えております。
 良いお年を。

2013年の総括

 今年、劇場で観た芝居は19本。以下の通り。( )内は演出家。

1. 『今ひとたびの修羅』(いのうえひでのり)
2. 『ヘンリー四世』(蜷川幸雄)
3. 『木の上の軍隊』(栗山民也)
4. 『おのれナポレオン』(三谷幸喜)
5. 『手』(岩井秀人)
6. 『ヴィーナス・イン・ファー』(ロス・エヴァンス)
7. 『走れメロス』(志賀亮史)
8. 『頭痛肩こり樋口一葉』(栗山民也)
9. 『ジュリアス・シーザー』(山崎清介)
10.『非常の人何ぞ非常に』(マキノノゾミ)
11.『二都物語』(鵜山仁)
12.『春琴』(サイモン・マクバーニー)
13.『ヴェニスの商人』(蜷川幸雄)
14.『月光のつつしみ』(岩井秀人)
15.『MIWA』(野田秀樹)
16.『ムサシ』(蜷川幸雄)
17.『イーハトーボの劇列車』(鵜山仁)
18.『マクベス』(長塚圭史)
19.『声』(三谷幸喜)

 3月まで禁演してたわりには、例年通りの本数を観られてよかった。
 ふりかえってみると今年は、いろいろと収穫のあった年だったわ。ずっと気になっていたハイバイや子供のためのシェイクスピアを観られたし、浦井健治や井上芳雄をウォッチしていこうと決めてStarsコンサートも行ったし、蜷川&野田以外のラインナップを求めていく、という昨年来の方針が、少しずつ形になってきたと思うの。
 演劇としての造形を言えば、今年もダントツに『春琴』を挙げることになるんだけど、マダムとしては『春琴』は3度目なので、特別賞に。そして今年の独断と偏見のイチオシは、吉田鋼太郎のフォルスタッフと松坂桃李のハル王子の組み合わせが素晴らしかった『ヘンリー四世』に。
 皆様、1年間おつきあいくださいまして、ありがとうございました。
 来年も、面白い芝居を求めて、切磋琢磨(右往左往?)してまいりましょう!
 ではよいお年を。

2012年の総括

 今年劇場で観た芝居は18本。以下の通り。

1. 『下谷万年町物語』(蜷川幸雄)
2. 『十二夜』(吉田鋼太郎)
3. 『十一ぴきのネコ』(長塚圭史)
4. 『寿歌』(千葉哲也)
5. 『ザ・シェルター』『寿歌』2本立て(大杉祐)
6. 『ガラスの動物園』(長塚圭史)
7. 『シンベリン』(蜷川幸雄)
8. 『THE BEE』(野田秀樹)
9. 『シダの群れ 純情巡礼編』(岩松了)
10.『海辺のカフカ』(蜷川幸雄)
11.『シレンとラギ』(いのうえひでのり)
12.『しみじみ日本・乃木大将』(蜷川幸雄)
13.『マッチ売りの少女』(吉田鋼太郎)
14.『リチャード三世』(鵜山仁)
15.『日の浦姫物語』(蜷川幸雄)
16.『バカのカベ フランス風』(鵜山仁)
17.『TOPDOG UNDERDOG』(千葉哲也)
18.『ポリグラフ〜嘘発見器』(吹越満)

 振り返ると、今年も結局蜷川幸雄にお金と時間を捧げてしまった感があるね。ニナガワさん、商売がうまいんだもん。新しい年が来るたび、今年こそ新しい才能に出逢いたいと願うのに、なかなかそうはいかないもの。自分も古くなってるんだからしょうがないのかしら?
 勘三郎を失ったことも、歌舞伎ファンではないマダムにとっても、身にこたえる出来事だった。
 そうは言いつつ18本の中で大はずれは少なかったし、最後の最後になって吹越満のヴィヴィッドな演出に出逢えたのは嬉しい収穫ね。
 今年のイチオシはなんと言っても岡本健一主演の『リチャード三世』! 全く個人的なイチオシ選びだけど、いいのよ。この作品のおかげで、ミニオフ会もやれちゃったんだもん。
 来年は、3月までは家庭の事情により劇場にほとんど行けないかも。反動で4月がどうなるか、自分でも恐い。その後は苦手なミュージカルも観ちゃうかも!?(だって、浦井健治ファンになっちゃったからさ・・・『リチャード三世』のせいで。ああ、カミングアウト。)
 皆様、今年もおつきあいくださいまして、ありがとうございました。良い年をお迎えくださいませ。

2011年の総括

 今年はいろんなことがあって、思うことも沢山あるんだけれど、最後になってパソコンが壊れ、散々なマダムなのだった。今も知り合いの家でこの記事を書かせてもらってるの。という訳で、コメントをいただいても、表示するにもお返事するにもかなり時間がかかっちゃうかもしれないわ。
 さて今年観た芝居は以下の通り。


1. 『十二夜』 (串田和美)
2. 『ろくでなし啄木』 (三谷幸喜)
3. 『時計じかけのオレンジ』 (河原雅彦)
4. 『南へ』 (野田秀樹)
5. 『ヴェニスの商人』 (吉田鋼太郎)
6. 『国民の映画』 (三谷幸喜)
7. 『たいこどんどん』 (蜷川幸雄)
8. 『スウィニー・トッド』 (宮本亜門)
9. 『雨』 (栗山民也)
10.『モリー・スウィーニー』 (谷賢一)
11.『リタルダンド』 (G2)
12.『セレブレーション』 (岡本健一)
13.『アントニーとクレオパトラ』 (蜷川幸雄)
14.『じゃじゃ馬ならし』 (出口典雄)
15.『泣き虫なまいき石川啄木』 (段田安則)
16.『詩人の恋』 (久世龍之介)

 5以降は、震災後に観たもの。
 最近思うのは、今は劇団の時代ではなくプロデューサーの時代なんだな、ということ。それについてはパソコンが直ってからゆっくり書く事にするわ。来年に乞うご期待。
 よーく考えたけれど、今年のイチオシを一本に絞ることができなかったわ。で、マダムの今年の二本は、劇団AUNの『ヴェニスの商人』と加藤健一事務所の『詩人の恋』!
 比較的小さな劇場で、役者と一緒の空気感を肌に感じることができた、この二本。演出の良さと役者の達者さが、身も心もお話に巻き込んでくれたの。
 来年はこの二つの劇団を含め、小劇場の芝居を注目していきたいと思ってるわ。

 ということで、皆様、今年もお世話になりました。
 来年、いろいろな問題が少しずつ解決の方向へ向かうよう祈りつつ。
 良いお年を!

2010年の観劇総括

 今年マダムが観た芝居は計13本。
 少なー!少な過ぎる。これじゃあ、偉そうに観劇総括だなんて、書けないじゃないの。
 確かに今年マダムは忙しかった。子供の受験やら引っ越しやら仕事復帰やら、次から次へと観劇生活を妨害するようなことが起きたのだった。だけど、だけどね。見逃した芝居には、絶対観るべきだったものが沢山あるのよ。野田秀樹の『表に出ろいっ』とかシス・カンパニーの『K2』とか蜷川演出の『じゃじゃ馬馴らし』とか長塚圭史の『ハーパー・リーガン』とか『タンゴ』とか・・・悲しいよ、マダムは。

 マダムが今年観た芝居は以下の通り。()内は演出家。

1 『ヘンリー六世』(蜷川幸雄)
2 『BLUE/ORANGE』(千葉哲也)
3 『2人の夫とわたしの事情』(ケラリーノ・サンドロヴィッチ)
4 『十二夜』(出口典雄)
5 『ムサシ ロンドン・NYバージョン』(蜷川幸雄)
6 『アット・ホーム・アット・ザ・ズー』(千葉哲也)
7 『ザ・キャラクター』(野田秀樹)
8 『黙阿彌オペラ』(栗山民也)
9 『木の皿』(久世龍之介)
10 『シダの群れ』(岩松了)
11 『エリザベート』(小池修一郎)
12 『風間杜夫一人芝居五部作一挙上演』(水谷龍二)
13 『春琴』(サイモン・マクバーニー)

 こうやって並べてみると、どれひとつとして駄作の無い、なかなかのラインナップ。少ないけど選りすぐり。さっきまで悲しがっていたわりには、すぐまんざらでもなくなるマダム。
 そして。マダムの今年のベストワンは、皆さんのご想像どおりっ。『風間杜夫一人芝居五部作一挙上演』!!!(レビューは→ここ→ここ
 これは決して、一人で長時間やって偉いとかいう次元の話ではないのよ。一人芝居が持つ従来のイメージ(殊にマダムが持っていた負のイメージ)を吹き飛ばし、一人でも「語り」になることなく、まるで相手役が見えてくるような芝居を作り上げたこと。これもまた演劇にしかできないことだったの。五時間半にわたり、観客を飽きさせず疲れさせず、別世界へいとも易々と連れ去る、風間杜夫の技術とパワーと色気に、心から感服した。今後もまだまだ目の離せない役者だと再確認。来年もできる限り、追いかけるわ。

 そして最後に。今年を締めくくる時に、決して忘れられないこと。マダムが忙しくて芝居に行けず苛立っていた頃に、それは起きたの。忘れもしない2月16日、吉田鋼太郎さん(ああ、ここではやっぱり敬称略ってわけにはいかないわ)からコメントを戴いたのだった。演劇という狭い世界のことをちまちまと書いてきたマダムにとって、望外の喜び。奇跡の訪れでしたわ。心から感謝します。
 思えば今年は鋼太郎さんにとっても、大きな変化があった年。舞台にとって、とりわけシェイクスピア劇にとって無くてはならない存在であることを、マダムや演劇ファンの人たちはとっくに知っていたんだけれど、今年、鋼太郎さんは映像を通じて、もっと多くの人のものになった。来年はさらにご活躍だと思う。どうぞ怪我なく、駆け抜けていただきたいわ。マダムもできる限り追いかけよう。そしてなによりの楽しみは、演出家吉田鋼太郎の作品が来春には観られそうなこと。

 ということで、みなさん、一年間、ありがとうございました。
 来年も、是非、当ブログへお寄りくださいませ。

2009年の観劇総括「自分の感受性ぐらい」

 あっという間に年末となり、二度目の観劇総括をする日がやってきてしまった。一年って早いわ。光陰矢の如し。少年老い易く、学成り難し。素晴らしい演技の稲妻に撃たれたいと願っても、なかなかかなわない。これじゃ稲妻に大して撃たれないうちにお婆さんになっちゃうわよ。
 でもね、それは芝居の方にだけ責任があるわけじゃないね。マダムは今年、心身共に上下動が激しくて、芝居をゆっくりと味わう時間が足りなかった。感受性が著しく低下している時期があった。今もちょっと低下してる。と、思う。芝居の面白さを享受するためには、そこが鈍ってちゃ駄目なのよ。感受性の程度に比例して、面白さは変わってくる。
 というわけで、自分の感受性ぐらいの観劇総括なので、ほかの人とは随分ずれてるかも。

 今年マダムが観た芝居は次の17本。()内は演出家。

1 『パイパー』(野田秀樹)
2 『ピランデッロのヘンリー四世』(白井晃)
3 『春琴』(サイモン・マクバーニー)
4 『ムサシ』(蜷川幸雄)
5 『三文オペラ』(宮本亜門)
6 『から騒ぎ』(出口典雄)
7 『NINAGAWA十二夜』(蜷川幸雄)
8 『炎の人』(栗山民也)
9 『夏の夜の夢』(エドワード・ホール)
10 『サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ』(宮本亜門)
11 『アントニーとクレオパトラ』(吉田鋼太郎)
12 『ヘンリー六世 第一部』(鵜山仁)
13 『ヘンリー六世 第二部』(鵜山仁)
14 『十二人の怒れる男』(蜷川幸雄)
15 『大人の時間』(鐘下辰男)
16 『野田版 鼠小僧』(野田秀樹)
17 『ANJIN イングリッシュサムライ』(グレゴリー・ドーラン)

 今年のベストワンは文句なしに『春琴』(レビューは→ここ→ここ )!!!
 最も体調が悪い時に観たのに、震えるほどの感動を受けた。サイモン・マクバーニーに万歳百万唱。もしあのときマダムが感度良好な状態だったら、もっともっと感じることが出来たに違いない。人生のベストワンになったかもしれない。そう思うと、かなり悔しいな。レビューも途中で筆を折ってしまってるし・・・。再演の噂があるので、その時はまた観るわ、体調を整えて。

 全体的に、良いものと良くないものの差が大きく開いてた気がする。こんなところにも忍び寄る格差社会? まさか、と思いたいけど。
 『ヘンリー六世』の第三部を観られなかったことが個人的に大きな心残り。新国立で今後も芝居を制作し続けられるのかどうか、国の予算次第だけど、小屋が何処になってもいいから、再演や続編ともいえる『リチャード三世』制作、やってほしいなー。リチャードは岡本健一または藤原竜也で、お願いしますわ。
 マダムはもともとシェイクスピアファンであるので、そう思うのかもしれないけど、この古典を凌駕するような現代劇に出会わなくなってしまって、つまらないわ。来年は新しい演劇的稲妻に撃たれたい。出会うために、マダムも感受性を磨くよ。

 とはいうものの、3月までは私生活上の理由で、ほとんど観劇の予定を組んでいないの。ブログはちょっと開店休業状態になっちゃうかしらん。
 その間に、アーカイブシリーズということで、マダムの初観劇体験の話や、掘り出し物の昔ネタをぽつぽつ書いてみようかと企画してるんだけど、これも体力気力次第ね。
 ということで、一年間、どうもありがとうございました。
 来年もよろしくね。

2008年の観劇総括

 今年マダムが劇場で観た芝居は18本だった。これを多いと思うか少ないと思うかは人それぞれでしょうけれど、母親業兼業のマダムとしては、がんばったなーと感じているの。
 これも半分はブログのおかげに違いない。だってね、芝居を観たとき、マダムは性格的に、あー面白かったー、で終わりにできないのだもの。あれこれ思うと、それを文章にして外へ出さないと頭の中がパンパンに膨れ上がっちゃう気がする。ブログに書くとすっきりして、次の芝居を観たいと思うの。しかもそこにコメントくださる方がいて、みんなで疑問を解決したりすると、もう楽しいったらないのよ。
 そもそも芝居を観たあと、ああでもないこうでもないと考える癖がついたのは、昔々マダムが学生だった時のこと。劇評を書くレポートの宿題が出たの。宿題の有る無しは関係なくすでにマダムは芝居を観まくってたんだけど、劇評、という眼前の難問に立ち向かった時に、楽しいのは芝居を観ることだけじゃなく、あとで反芻することがまた面白い、ってわかったの。文章にすると、それまでぼんやりしてた印象が、はっきりと形になって現われる。感じたことの正体がわかる。ちなみにそのとき劇評を書いた芝居は、加藤健一の『審判』初演だった。そのことはまた、いずれ、話しますね。
 ともあれ今年マダムが観た芝居、一覧。
 ( )内は演出家。

1. 『キル』(野田秀樹)
2. 『恋する妊婦』(岩松了)
3. 『人間合格』(鵜山仁)
4. 『身毒丸』(蜷川幸雄)
5. 『若草物語』(谷賢一)
6. 『わが魂は輝く水なり』(蜷川幸雄)
7. 『リチャード三世』(吉田鋼太郎)
8. 『小部屋のマリー』(谷賢一)
9. 『かもめ』(栗山民也)
10.『道元の冒険』(蜷川幸雄)
11.『トムは真夜中の庭で』(高瀬久男)
12.『青猫物語』(山田和也)
13.『人形の家』(デヴィッド・ルヴォー)
14.『THE DIVER』(野田秀樹)
15.『私生活』(ジョン・ケアード)
16.『ヴェニスの商人』(出口典雄)
17.『太鼓たたいて笛ふいて』(栗山民也)
18.『マクベス』(吉田鋼太郎)

 並べてみると、我ながら悪くないラインナップだわ。
 18本中、マダムにとってのベストワンは『わが魂は輝く水なり』(レビューは→ここ→ここ→ここ )に決定いたしました! 清水邦夫に最高の形で再会できて幸せだったー。
 これはあくまで、マダムの脳内査定の結果なので、ま、参考程度に受け取ってね。

 1年を通してずっとマダムは、日本語で演じられる芝居、について考えていて。日本語の台詞と役者の身体の動きとの関係や、日本語の芝居を外国人演出家が演出することについて、などなどを。私たちは、考えることだけじゃなく、身体を動かすことも、日本語でしている。そのことに自覚的である演出家、役者、でなければ、私たちの心を真に動かすことはできない。そんな風にマダムは思えてきたの、今年観た芝居を通して。
 来年もまた、面白い芝居に出会いたい。そのためにできるかぎり、劇場へ足を運ぼう。
 ではでは皆様、良いお年をお迎えください。

2017年12月
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