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serial number 03『コンドーム0.01』を観る

 またまた下北沢へ。10月25日(金)ソワレ、スズナリ。
 
serial number 03『コンドーム0.01』
作・演出/詩森ろば
出演 田島亮 森下亮 碓井将大 根津茂尚 杉木隆幸 酒巻誉洋
   岡野康弘 藤尾勘太郎 佐野功
 
 先日の『三億円事件』といい今回といい、男ばっかりの芝居が続く。
 二つとも、とある職場の話。一方は警察で、一方は化学メーカー。どちらも仕事の内容についての人生をかけた物語が展開するんだけど、あまりにも女の存在がなくて(登場人物も、話の中身への影響力も)、マダムはここのところ、唖然としてる。
 いや、どちらも取材をもとに書かれた芝居だし、現実を反映してるんだから、作家を責めるわけじゃなくて。
 ただ、世の中の動きを決める大事な瞬間に、いかに女は関わってない(関わらせてもらえない)かを思い知る。そして、絶対よくないことだ、と思うのよ。
 そしてそのことをよくわかって書いてるだろう作家が、二人とも女性なのは当然のことかもね。いろいろ複雑な気持ち。
 
 
 コンドームを作っている化学メーカー。社長命令で、長年の懸案だった薄さ0.01ミリのコンドームを開発することになる。開発部、企画部、営業部、広報部の面々が、0.01開発チームに集められるのだが、それぞれこの開発に対して思うところがある。しかも0.01ミリの壁は技術的に大きな壁で、乗り越えるのは難しいかに思われた・・・。
 というお話。途中、歌や踊りを混じえて楽しく進みつつ、それぞれがコンドームにまつわる(?)初体験話を披露していくと、これが深刻な悩みだったりする。そして、コンドームが男向けに作られているのはおかしい、女性のためにも作られなければいけないだろ、という話になっていく。そこが詩森ろばらしいところだし、評価したいな、と思うの。
 
 でも芝居としてはあまり、いい出来とは思わなかった。興味深かったけど、すごく面白くはなかったの。
 なぜなのか、考えてみたんだけど。
 マダムは、あの踊りと歌が、好きになれなかった。話を深刻にしないために、あれが必要だったのはわかる。けれど、なんだかお手軽な作りなんだもん。精魂込めて歌ってないし、踊ってない。自分たちは踊りも歌も専門ではありませんから、という言い訳の膜のようなもの(照れ、だろうか?)が1枚うっすらとかかっているの。そんなことはわかってるので、それをはねつけるくらいの真剣さがほしかった。
 それと、登場人物全員が、折に触れて、観客に向かって初体験話をするんだけど、ひとつひとつは大事なエピソードなのに、思い出話として語られるだけなので、深くなっていかない。それに話のどれもが予定調和気味なの。唯一、子供の時のDV体験のせいでED(勃起障害)になってしまってるコンドーム開発者(田島亮)のところは意外性があって、惹きつけられた。彼をもっと中心に据えた物語(たとえば彼が開発のチーフをやらなければならなくなるとか)のほうが、もっと面白かったのでは?
 
 
 だけど、さすがだ。どんな会社でも、組織でも、男だけで考えたり決めたりしていくのは限界がある。っていうことは、しみじみ、わかったよ。何かを決めるのには男と女(と、それ以外の人)の意見が必要なのよ。

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コメント

繰り返しになっちゃいますが、な〜んか「安い」んですよね、エンジェルが。
いや、いろいろお勉強にはなりましたよ(もう必要ないか)。
でもさ、もうちょっとやりようがあったと思います。
それと、説明セリフだけで持って行くのは、さすがに無理があった。
開発と研究の現場に、もっと突っ込んでくれても良かったように思います。
ドラマとして。
それぞれの悩みや思い出も「語る」だけだからねぇ。

うっかり手を出して「お土産」もらって来ちゃったんだけど。
どっしようかな〜。

ぷらむさま。
私ももらっちゃったんですよ、お土産。どうしますかね。

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