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カウリスマキの『希望のかなた』

 年末から公開だったんだけど、角川シネマ有楽町での最終上映にやっと行ってきた。1月12日(金)夜。

『希望のかなた THE OTHER SIDE OF HOPE』2017年作品
監督・脚本/アキ・カウリスマキ
出演 シェルワン・ハジ サカリ・クオスマネン イルッカ・コイヴラ
   カイヤ・パカリネン サイモン・フセイン・アルバズーン ほか

 カウリスマキを映画館で見たのは『マッチ工場の少女』以来なので、20年ぶりくらいかもしれない。もっとかしら。映画を映画館で見なくなってしまっていたから。
 
 シリア難民の青年カーリドが、流れ着いたヘルシンキで難民申請を却下されながらも、ヘルシンキの街に紛れ込み、生き別れの妹を探して、生きていこうとする物語。
 『マッチ工場〜』を見た頃は、小津をはじめとする日本映画の後継とさえ思えるほどの、淡々としたタッチと残酷なくらいドライな視線に、一気に引き寄せられたものよ。今もそのタッチは健在で、最近の日本映画からは失われてしまってる「台詞がない時間が多くを語る」のが、マダムにとってはたまらない魅力。
 残酷なくらいのドライさは少しだけ弱まり、温かさを増している気がするのは、難民を主人公にしているからなのか。それとも年を経て、監督自身が変化したのかな。
 難民であることは、なにも特殊なことではなく、その境遇に置かれたら誰だって、このように戸惑い、逃げ、人を頼り、悲しむだろう。なにも私たちと違うところはない。どこにでも優しい人もいるし、憎む相手を探しているような人もいる。そのことを淡々と、ユーモアを持ち、しかしドライに描いていた。
 最終日とあって、夜遅い開始時間なのに、座席は結構埋まっていて、カウリスマキの時間を一緒に共有することができ、同じ箇所を笑って、幸せだった。家でDVDを見るのも同じ映画なのに、何倍も幸せだね。

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コメント

kasumiさま。
カウリスマキ、よかったですよね〜。
この映画を最後に引退する、と言ってるらしいんですよ。だから私もこれからは過去作をDVDで観る日々かなあ。
『ドレッサー』はこれから行きますので、ブログをお楽しみに。

ヴァイオラさま

ホントだ~、カウリスマキ引退するって言ってますねぇ。
私もDVDで過去作品探してみます!
「ドレッサー」レビュー楽しみにしていますね。


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