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『ハイバイ、もよおす』を観る

 すごく久しぶりの横浜。7月29日(土)ソワレ、KAAT神奈川芸術劇場、大スタジオ。

『ハイバイ、もよおす』
作・構成・演出/岩井秀人
出演 岩井秀人 上田遥 川面千晶 永井若葉 平原テツ
   黒田大輔 田村健太郎 伊東沙保 岩瀬亮 後藤剛範 ほか

 いつものシリアス路線から少し外れて、「ハイバイが遊んでみた」番外編。3本のお話のオムニバスだった。
 1本目はロールプレイングゲームのパロディ(?)。ゆるーい感じのパロディだった。役者さんたちのメチャクチャ弾けてる様子が楽しかったんだけれど、マダムはゲームを殆どやらないので(テトリスみたいな単純なものしかやったことがなく)、ゲームをよく知ってるらしい観客が大ウケしているところに付いていけなくて、とても悔しかったの。
 2本目はニセモノ大衆演劇。銀色の長い髪のかつらに白塗りの平原テツが主役なの。それだけでかなり笑える。岩井秀人による前説があって、「大衆演劇は写真を撮ってオッケーの世界なのでそれにならって、この芝居に限り、どんどん携帯で撮っていいですし、芝居の後どんどんツイッターに挙げてください」とのことだった。マダムは撮らなかったんだけど、客席では携帯を掲げる人がたくさんいたし、殺陣とか、見栄を切る(?)場面では、撮影タイムともいうべき長〜い間が取られていた。ツイッター上に挙げられた写真を見て、「ハイバイに何が起こったんだ?!」と思った人もいるだろうけれど、これはこれでハイバイらしかったよ。大衆演劇にある「役者が自分の演技に酔ってる感」は全然なくて、すごく客観的だったの。
 3本目「ゴッチン娘」は、配られた解説によればハイバイのニセモノ。でも、マダムはこれが一番面白くて、ってことはシリアスな岩井秀人の語り口が好きだってことだな、と再確認したんだけど。
 主役のゴッチン(後藤剛範)は、筋骨たくましい小学生の女の子。「かわいいよ、似合うよ」と言ってくれる両親を気遣って、フリフリのワンピースを似合わないのに無理やり着ている。好きな男の子がいるけど、自分は「男の子を好きになるなんてふさわしくない容貌だ」と思っているから、我慢している。クラスメートや先生から気を使われていることに気づいていて激しく傷ついているのだけれど、周りを気遣い、それすら表に出さないようにしている。そういう女の子。あまりにも自分を抑え込みすぎて、遂に爆発し山へ逃げ込み野生化してしまうという、『おおかみ子供の雨と雪』も真っ青な激しい展開が、凄く可笑しくて、結構悲しいの。解説だと「ニセモノ」って言ってるけど、マダムはニセモノとは思えず「あー、これぞハイバイ」と感じて、満足したの。
 全体的にゆるーい感じだったけれど、ゆるくやってもハイバイはどこまでもハイバイらしくって、安心して帰ってきた。

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コメント

あまり賑わってないから、ひとこと(笑)。

えーっとね、楽しくなかったわけじゃないし、ところどころで「やっぱりうまいわ!」と思うところもありました。作/演出も役者さんも。
平原テツさんの女形舞踊なんて「どこで習ったんだ?」レベルにうまかったです。
だけども。
全部、ちょっとづつ長かったですね。5分づつ短くして、2時間ちょっとで終わったら、もっと幸せな気分で帰れたと思います。
やっぱりさ・・・炎天下に、汗だくになってKAATまで行った労力を加味すると、ゆるいのも良いんだけど、もうちょっともうちょっとだけカタルシスが欲しかったなぁ〜と。
そんなことを思う、今日この頃。

ぷらむさま。
やはりこの暑い時期に横浜まで出かけていく物好きは、我々だけだったのでしょうかね?
そう、ほんの少しカタルシス、ほしかったです。

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